寺町通でロシアン・ティーを * Russian tea at Teramachi Street

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京都の寺町通には、古い洋菓子店があります。
どれくらい古いかって?これくらい … ^^ ↓
創業は明治40(1907)年にさかのぼります。

There is a long-established pastry shop at Teramachi Street (since 1907).
The below photo was taken in the early Showa period, around 1936.




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表は木造漆喰の白い洋館です。
まるみを帯びたショーケースと、セラドン・ブルーのタイルが洒落ていますね。
昔なつかしい風情の焼き菓子に誘われ、板硝子の扉を押して中へ…

The facade is a white European-style building's.
The rounded display case and the celadon blue tiles are chic!
Let's open the plate glass door…




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高い天井を見上げると、唐草文様の照明や
凝った字体の「開新堂」の書(明治三筆の一人、日下部鳴鶴の揮毫)
濃緑色の大理石の柱などが目を引きます。

The high ceiling and dark green marble columns,
the calligraphy (堂新開) of Kusakabe Meikaku
(one of three famous calligraphers in the Meiji period),
everything attract us.



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右側の通路を抜けると、モダンな和館に迎えられます。
ここで靴を脱いで、奥の喫茶室に入るのです。

The inner rooms are in modern-Japanese style.
We take off shoes to enter.




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秋の坪庭と桔梗の生け花とを愛でながらお茶を…
ここのロシアケーキは、やわらかなクッキーのよう。
ぶどうのジャムを舌に残して飲む紅茶はロシアンティーの味わい。

A table with a view of the traditional inner garden.
Their Russian cake is like a soft cookie.
The grape jam inside goes well with a cup of tea,
like the Russian tea!




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ふり返ると、洋間もありました。初代の奥様が茶室として用いていたとか。
聚楽壁と洋風のテーブルセットが調和してシックです。

There is a Western-style room also.
It used to be a tea room of the founder's wife.
The mud walls are Japanese juraku-kabe.



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このアーチ窓が表の店舗とつながっています。

Did she peek into the shop through these arc windows ?



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  ゆるやかに垂れる二本のリボンもて
                束ねてください姫への菓子を


  avec deux rubans tombants du plafond
                  nouez ces gâteaux pour les princesses japonaises, s.v.p.!



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宮中に納められた時期もある、すなおで深い味わいのお菓子。
家づと(おみやげ)には、カラフルなロシアケーキなどを選びました。

They used to be a purveyor to the Imperial Household.
I bought simple and nourishing cakes for my family.




テレマン「食卓の音楽」



お向かいの三月書房で求めた歌集『食卓の音楽』をひらけば、
BGMはテレマンのターフェルムジーク(食卓の音楽)で決まりですね♪
ソチ五輪のころ読みふけったロシアの本も久しぶりに出してきましょう。
ああ、これでサモワール(ロシアの湯沸)さえあれば…!

In our dining room,
I read a book that I bought at March Bookshop
Tafelmusik by Sugizaki Tsuneo.
With
Tafelmusik by Telemann,
with Russian cake and a cup of tea♪
I wish there was a samovar here!



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わが家の食卓 * our table


snowdropの友が手作りしてくれたドーナツ星雲の栞 ★
bookmark of Ring Nebura made by snowdrop's friend



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↑「星の食卓」の章の扉には、歌人みずからが撮影した夢幻的な写真 ☆彡
 杉崎恒夫は自分の撮った写真と歌とをコラボさせた本を夢見ていました。

 http://prc.nao.ac.jp/museum/arc_news/arc_news384.pdf  (photo by Sugizaki Tsuneo)

原種のチューリップの写真(snowdrop)とコラボさせて頂きます。。。


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チューリップの盃あげて寿ぎし<新春(ノールーズ)>とはいかなる祭
― 杉崎恒夫「星の食卓」より

What kind of festival Nowruz <نوروز> is,
where people celebrated the new year 
by making a toast with tulip glasses?
― Sugizaki Tsuneo, trans. by snowdrop
「杉崎恒夫」の画像検索結果

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Commented by pikorin77jp at 2018-10-26 18:45
素晴らしい建物ですね。昭和30年代生まれの私、、もし子供の頃 このお店を知っていたら 憧れのお店になっていたでしょう。あのうショーウィンドウにある焼き菓子 心の中に刻まれる風景です。
Commented by snowdrop-uta at 2018-10-26 20:39
*pikoさん
とても素敵な昭和レトロ建築でしょう!
子供のころ、こんなお店に連れて行ってもらったら、ユメノクニだと思ったでしょうね。
ロシアケーキを一口かじると、”パルナス”の曲が頭のなかでめぐり始めました♪

Commented by boheme0506image at 2018-10-26 22:07
こんばんは~♪
あっ!村上開新堂でcafeタイムだったのですね。
私もふどうが一番好きです。
坪庭の前の席に座られたのかな?
去年の春に新たにcafeができて、更に楽しくなりました。
難を言えば。日祝がお休みなことくらいかしら。
古いお店はみんな今になってもこのスタイル
変らないんですよね~。
お家でのロイコペでのティータイムも
お洒落で優雅。
Commented by snowdrop-uta at 2018-10-27 18:53
さおりさん、こんばんは♪
ぶどうジャム入りのロシアケーキ、美味しいですね。
坪庭を見ながら、その前に訪ねたボタン屋さんでの
おしゃべりを思い出していました。
そこが京都かロシアか別の異国か分からなくなりそうで。
老舗は日祝がお休みのことが多いのですか。なるほど!
ロイコペ、呼びやすくていいですね!
Commented by teineinakurasi at 2018-10-29 11:02
こんにちは。
村上開新堂に行かれたんですね^^
レトロでタイムスリップしたような空間。
古い佇まいが好きなのでドキドキしました♪
私はまだ数回しか行ったことがありませんが
春に初めてカフェに行くことができ
和と洋の空間がミックスされ素敵でした。
ロシアンティーとクッキーをいただきながら
坪庭を眺める至福の時間ですね♪
Commented by snowdrop-uta at 2018-10-29 18:11
*sakuraさんも村上開新堂へ行かれたんですね♪
初めて足を踏み入れたとき、時が止まったような空気に驚いて
帰宅後、由緒ある洋菓子屋さんであることを知りました。
二度目は満を持して、平日の昼間にカフェへ入り
坪庭に面した席へ直行しました。
貸し切りなのがもったいないような、上等の時間と空間でした。
不思議なお店がいっぱい、魅力いっぱいの通りですね。^^
Commented by milletti_naoko at 2018-10-30 18:12
歴史も情緒もたっぷり感じられるすてきなお店ですね。
和の味に慣れた日本人に、異国のおいしさを知らせて虜にする、
かつてはきっとそういう役割も担っていたのでしょうね。

ロシア文学の食卓に食卓の音楽、ロシアン・ティーから広がる
世界がすてきです。陶淵明に言及した歌の心が気になり、
色素を持たず染まらないという歌に牧水の「染まずただよふ」を
思い出したのですが、一方は染まれることなら、他方は染まらずに行こう
と、歌人の思いは相異なるものなのでしょうね。
Commented by snowdrop-uta at 2018-10-31 18:48
*naokoさん
和菓子の都、京で開いた洋菓子店、文明開化の香りがしたことでしょうね。
京都の人は意外と新しもん好き?パンの消費量も日本一だとか。

陶淵明とバター、なんとも洗練された取り合わせですよね!
作者は広範な好奇心の持ち主らしく、プルーストやクレーも出てきます。
そういえば、ダンテの『神曲』をふまえた歌も…

落葉松に霧ふかければ煉獄の鉛のマント被(き)て過ぎるわれ

この頃オスマン・トルコのハレムのドラマを見ているのですが
皇女への禁じられた愛に身を焼く小姓頭の愛読書が『神曲』の煉獄編なんです!

牧水の「染まる」との比較、さすがnaokoさんです。
このテーマで小論が一つ書きたくなってしまいます。
by snowdrop-uta | 2018-10-26 18:08 | 四季の食卓(table) | Comments(8)

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