ほととぎすが鳴いた * a little cuckoo is singing


f0374041_06320612.jpg


吉野山(4月)Rhododendron and Camellia, Yoshino, April




この朝明(あさけ)はじめて啼いた ほととぎす 夏のはじめを うれしむやうに

this morning
the first little cuckoo
is singing
as if it had rejoiced at
the beginning of the summer




f0374041_06302510.jpg



箕面山(5月)* Camellia, Minoh, May


四月の吉野山や、五月の箕面山を思っていた今朝の明け方、窓の外でほととぎすが鳴きました。
ほととぎす、時鳥、夏の時を告げる鳥
もしも時鳥が一年中鳴く鳥だったら、清少納言はあれほど時鳥の声にあこがれたでしょうか。

I heard the first little cuckoo through my window this morning!
The lesser cuckoo is the bird announcing the summer.
If this bird sang all year around, did Sei Shonagon wait for its song so ardently?



f0374041_06311872.jpg


箕面山(5月)* Rhododendron, Minoh, May


去年の五月の終り、病院のベッドの上で一声聴いた時鳥を思い出します。
この鳥には「死出の田長(しでのたおさ)」という名前もありましたっけ…。
退院後、snowdropは「ほととぎす」という歌物語を書きました。

I remembered one cry of this bird that I had heard on the bed of the hospital last year.
This bird has another name "a bird coming from the mountain of the death"
After returning home, I wrote that uta-story Lesser Cuckoo.



f0374041_06413063.jpg



吉野、竹林院の裏(4月) * magnolia, Yoshino, April


吉野山も箕面山も、池大雅という文人画家によって描かれています。(展覧会は京都国立博物館にて5月20日まで)
http://www.kyohaku.go.jp/jp/special/tenrankai/taiga2018.html

江戸時代の画家 大雅が、その幼馴染 かえで(フィクション)に語りかける歌物語を思いつきました。
下に続くのは、今朝書き下ろしたばかりの一節です。お時間の許す方だけどうぞ。
もしこの前後が書けたら、「ももさへづり*やまと編」に載せるつもりです。

Ike no Taiga, a painter in the Edo period painted Yoshino and Minoh.
Snowdrop is plotting a new uta-story where Taiga talks to his childhood friend Kaede (Maple leave).
English translation is to be added, or perhaps in the future serial publication (by snowdrop-nara).
http://www.kyohaku.go.jp/eng/special/tenrankai/taiga2018.html



f0374041_06473197.jpg



かえでよ、朝が来た。どんなに長く暗い夜も、いつかは終る。だが、こう思う人もいるかもしれぬ。「朝が来たとて何になろう、これから長い一日、生きる甲斐もない一日が始まる…早く夜になればよい!だが、眠りはつらい夢を連れてくるばかり…」

私にもそんな日々があった。幼くして父を亡くし、自立するため、見よう見まねで絵付けした扇が一枚も売れず、扇の山を琵琶湖へ流した時…宇治の黄檗山の僧に神童と呼ばれたこの私が!初めて味わった挫折…

だが、いま箕面の山を歩いていて、分かった。私は絵手本をなぞるばかりで、絵手本の手本になった自然の木や葉や草、山や川や滝のことを忘れていたのだ。この無限の形を、かたちを包む風を、光を、音を…ああ、川音がひときわ高くなった。大滝はすぐそこだ!



f0374041_06584076.jpg



どの水滴も、どの水滴も、滝壺めざしてすべてが落ちる。すべてが川面に消えてゆく…滝のてっぺんから滝壺までを目で追いながら、私はくらくらした。横ざまに飛ぶ細かな水しぶきに包まれ、息がつまった。そしてやがて、不思議な錯覚にとらわれた。水滴がのぼってゆくように見える。滝は上から下へ、そして下から上へ、ぐるぐる回っている。初めも無ければ終りもない、永遠の循環。まるで四季のめぐりのように。

今年も夏が来た。長い寒い季節はようやく終った。だが、ものみな枯れる冬が無ければ、新緑はかくも鮮やかに萌え立つだろうか。花はしぼみ、枯れなければ、ただの造花……花にあこがれ花見にのぼせることもなくなる。花や若葉や紅葉や雪を愛でることがなくなれば、絵も無用になる。小鳥の声を嬉しむことがなくなれば、音曲も要らなくなる。

滅びることは生まれること。生まれ変わること。ひょっとしたら私は、はるか中国の廬山を描いた一画工の生まれ変わりかもしれぬ……あるいは、苔の上に季節外れの紅(くれなゐ)を輝かせる一葉の楓であったのかもしれぬ。― かえでよ…



f0374041_07103006.jpg

f0374041_07094939.jpg
















































(All Rights Reserved)

新緑写真&お気に入りのお出掛けスポット!【PR】


おまけ*Bonus 
Wounded Laura, Saijo Hideki (1955-2018)









[PR]
トラックバックURL : https://ramages1.exblog.jp/tb/29794874
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by pikorin77jp at 2018-05-18 19:46
新緑と水がテーマでしょうか、、、滝や 川も初夏を感じますね。
初夏のお花の画像はたくさんありますが 水というのは 少ないように思います。
テーマを決めて 私も水、というものを撮ってみたいですが、、、 流れが難しそうですね。

西城秀樹さん 亡くなりました。特に ファンだったというわけではありませんが
やっぱり ショックでした。私と同じ歳です。テレビのニュースを見ると
やっぱり 彼は昭和の華やかさがある人でした。残念です。
Commented by snowdrop-uta at 2018-05-18 20:37
*pikoさん
snowdropは構図に注意しながらオートで撮っただけですが
一眼レフなら、芸術的な水流の写真が様々に撮れるはずです。
ぜひトライしてみてください。

西城秀樹さん、YMCAなどをリアルタイムで聴いていました。
久しぶりに動画を見ると、歌唱力が豊かで、華があって、昭和のスタアだと改めて感じました。
病と付き合いながらのステージ活動に、励まされるファンも多かったでしょうに。。。



Commented by renchiyan3 at 2018-05-19 05:22
おはようございます
今年もusaさんサクラ祭りご一緒できて嬉しいです
Commented by snowdrop-uta at 2018-05-19 06:57
*renchiyanさん
おはようございます。いよいよ今日ですね。
ご一緒できて嬉しいです。よろしくお願いします。
by snowdrop-uta | 2018-05-18 07:47 | 鳥獣虫魚に寄す(animal) | Trackback | Comments(4)

*雪ごもりした小鳥がまねる百の鳥の歌…* (All Rights Reserved)